第12章 大型イベントの関連銘柄で学んだ、出口を決める大切さ

大型イベントの関連銘柄で学んだ、出口を決める大切さ 株式投資

私は普段、話題性だけを頼りに銘柄を選ぶことはあまりありません。

しかし、一度だけ、大型イベントの関連銘柄として注目されていた企業へ、短期保有を前提に投資したことがあります。

その企業には以前から注目していました。業績は決して悪くありませんでしたが、普段は市場からの注目度が低く、株式の取引量も多くない銘柄でした。

ところが、大型イベントの関連銘柄として取り上げられるたびに、株価が急騰することがありました。

イベントの開催が近づけば、再び関連銘柄として注目され、株価が上がる場面があるのではないか。

私は過去の値動きからそう予想し、開催まで2年ほど残っている時期に株を購入しました。

ただし、この会社を長期保有するつもりで買ったわけではありません。

あくまで、大型イベントというテーマによって再び注目が集まることを期待した投資でした。イベントが開催されれば、いずれ話題も一段落し、株価も普段の状態へ戻る可能性があります。

そのため、購入した時点から短期保有と決めていました。

結果が出るまでには、もう少し時間がかかると考えていました。ところが、購入から半年ほど経った頃、この企業が再び関連銘柄として取り上げられ、株価が急騰しました。

どの記事がきっかけだったのかは覚えていません。しかし、取り上げられた時期と株価が動いた時期は、明らかに重なっているように見えました。

上昇の勢いは、私が想像していた以上に急なものでした。

私は値動きを見ながら、「ここまで上がれば十分だろう」と思える価格に売却注文を出しました。そして、その価格で無事に売却することができました。

保有期間は約半年。得られた利益は数十万円でした。

イベントの開催まではまだ時間があったため、思っていたよりも早く取引を終えられたことの方が印象に残っています。

自分の分析が正しかったと言いたいところですが、たまたま予想が当たった面も大きかったと思います。関連銘柄として取り上げられる時期も、その後の株価の動きも、私が正確に予測できたわけではありません。

それでも、利益が出たタイミングで欲張らず、最初に決めた短期保有という方針を守れたことは、よい判断だったと思っています。

その後、この銘柄の株価は下落する時期を挟みながら、別の材料でも注目され、再び大きく上昇しました。

結果だけを見れば、保有し続けた方が、さらに大きな利益を得られたことになります。

しかし、売却したことに後悔はありません。

もし最初の急騰で売却していなければ、その後も長く保有することになっていました。途中の値下がりを見て、不安になって損切りしていた可能性もあります。

何度も大きく上げ下げする銘柄を保有し続け、次の上昇を待つことは、私にとってリスクの高い投資です。

将来の最高値で売却できたかどうかではなく、自分が決めた目的を達成できたかどうか。その基準で考えれば、今回の取引は十分に成功だったと思います。

この経験から、短期保有と決めて購入した銘柄は、途中で欲を出して長期保有へ変えず、当初の方針に沿って終えることが大切だと学びました。

反対に、長期保有を前提に選んだ銘柄を、目先の値動きだけで手放すことにも注意が必要です。

短期投資と長期投資のどちらが正しいという話ではありません。問題は、株価の動きに気持ちを揺さぶられ、途中で都合よく投資の目的を変えてしまうことだと思います。

今回の成功をきっかけに、ほかのテーマ株を積極的に探すようになったわけではありません。話題になる時期や市場の熱気を読む取引は、今でも自分には難しいと感じています。

今後、同じような投資をするとすれば、よほど自信を持てるテーマに出会ったときに限るでしょう。

利益を得られたことはもちろん嬉しい経験でした。しかし、それ以上に、自分で決めた出口から迷わず出られたことに意味のある取引でした。

今回の格言

「頭と尻尾はくれてやれ」

将来の最高値で売れたかどうかより、最初に決めた目的を達成できたかどうかが大切です。さらに上がる可能性に欲を出さず、自分で決めた出口から迷わず出られたことに、この取引の意味がありました。

※本記事は、筆者自身の資産形成に関する経験や考えを記録したものであり、投資や特定の金融商品の購入を推奨・勧誘するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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