第11章 金融資産2,000万円、達成感よりも気になったこと

金融資産2,000万円、達成感よりも気になったこと 株式投資

金融資産が2,000万円に到達したのは、40代前半、投資を始めてから22年目のことでした。

ここでいう金融資産には、預貯金、個別株、投資信託などを含めています。

2,000万円に到達したことに気づいたときは、「ようやくここまで来たな」と一瞬思いました。

しかし、不思議なことに、それ以上の大きな達成感はありませんでした。

1,000万円に到達したときと比べても、気持ちに大きな違いはなかったように思います。資産額が2倍になったからといって、生活が急に変わるわけでも、お金に対する考え方が一変するわけでもありませんでした。

当時は新型コロナの影響がまだ完全には落ち着いておらず、世の中の先行きも不透明でした。投資や取引は変わらず続けていましたが、資産額そのものには、あまり意識を向けていなかったと記憶しています。

2,000万円までの大半は給与から積み上げたお金で、売買益や配当、相場上昇もその一部を支えてくれました。 

投資を22年間続けて2,000万円に到達したと聞くと、投資の利益によって増やしたように見えるかもしれません。しかし実際には、働いて得た収入を少しずつ残し、資産へ移してきた影響の方がはるかに大きいものでした。

この事実は、資産形成における入金力の大切さを改めて教えてくれました。

一方で、2,000万円という資産の内訳を見たとき、少し気になることもありました。

金融資産全体に占める個別株の割合は、4分の1程度にとどまっていました。長く投資を続けてきたつもりでしたが、資産全体の大きさに比べると、個別株に回している金額はまだ少ないと感じたのです。

それまでは、資産を増やすために入金を続けることが中心でした。しかし、ある程度の資産ができたことで、「貯めるだけでなく、この資産をどう働かせるか」を考える段階に入り始めたのだと思います。

この頃から、私は個別株の割合を少しずつ増やしていきました。

一度に大きく投資したわけではありません。相場の状況を見ながら、自分が納得できる企業を探し、徐々に資金を移していきました。

その過程では、大型イベントの関連銘柄として注目されていた企業へ投資し、短期間で数十万円の利益を得たこともありました。こうした個別の利益に加え、市場全体の上昇にも後押しされ、資産は2,500万円、そして3,000万円へと、それまでより速いペースで増えていきました。

2,000万円に到達するまでは、長い時間をかけて一歩ずつ積み上げてきた感覚があります。ところが、ポートフォリオを意識して投資額を見直した頃から、資産そのものが生み出す利益の影響を感じるようになりました。

もちろん、自分の投資判断だけで増えたわけではありません。市場環境に恵まれたことも、大きな追い風になりました。

それでも、積み上げてきた元本が大きくなり、そこから得た配当や値上がり益が、さらに次の利益を生み出していく。資産額が増えるほど、同じ上昇率でも増える金額は大きくなります。

私はこの頃になって、長年聞いてきた「複利の効果」を、数字ではなく自分の資産の動きとして実感できるようになりました。

現在から振り返ると、2,000万円は大きな達成感を得た場所ではなく、資産形成の進み方が変わり始めた通過点だったように思います。

それが資産額の増加によるものだったのか、新型コロナによって変化した市場環境の影響だったのか、明確に切り分けることはできません。

ただ、2,000万円をきっかけに資産の内訳を見つめ直し、投資方針を変えたことが、その後の資産増加につながったのは確かです。

2,000万円という数字は、私にとってゴールではありませんでした。

それまでの「働いて貯める力」に加えて、「積み上げた資産が働く力」を初めて実感する、その入口だったのだと思います。

今回の格言

「金が金を生む」

2,000万円までは、働いて得た収入を少しずつ残すことが資産形成の中心でした。積み上げた元本が大きくなり、配当や値上がり益が次の利益を生み出すようになって、初めて資産そのものが働く力を実感しました。

※本記事は、筆者自身の資産形成に関する経験や考えを記録したものであり、投資や特定の金融商品の購入を推奨・勧誘するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました